若衆への敬語

去年の春ごろから江戸時代の本をよく読みます。当時の本の写真画像がWEB上で公開されていることもあり、そういう画像のくずし字を読んでいくので、1冊読むのに時間がかかります。どうせ時間がかかるならと思い、テキスト文書ファイルを作りながら読みました。テキストファイル化したので検索も簡単です。

『男色 十寸鏡(まそかがみ)』の下巻「若衆勧学の巻」は当時の若衆のたしなみなどの手ほどきの本ですが、敬語の「給ふ」という言葉の使われかたの用例を調べてみました。
「給ふ、玉ふ、たまふ」は、49例ありました。多少の数えまちがいがあるかもしれません。
誰に対して使われるかというと、
 殿様 3、奥様 1。これはお小姓に入り浸りの殿様を、奥様の部屋へ通うように進言するのも小姓の大事な努めだという部分です。
 僧 3。僧と稚児(若衆)の和歌のやりとりの部分で、僧に対して敬語が使われます。
 若衆 40。最も多いです。
 その他 1。「此門に入たまはば」というような一般論の部分です。
おおむね若衆に対して「書き給うべし、慎み給うべし」と教え諭しています。

上巻の「兄分勧学の巻」は、男性を教え諭す内容ですが、「給ふ」は全部で21例しか使われません。
 内訳は、殿 2、若衆 6、兄分一般男性 13。
兄分を教え諭す巻なので、男性にも「夢忘れ給ふべからず」と使いますが、若衆についても「意ある若衆ならば、はしたなく思ひ玉ふべし」というふうに、若衆に嫌われますよという表現のときにも使われます。

殿や僧は別格ですが、それ以外では、若衆に対して非常に多くの敬語がつかわれています。
若衆は、遊女と同様に、神に近い存在だったといわれることがありますが、それは敬語の使われ方からもわかると思います。

さて本を読んだときのテキストの文書ファイルがたくさんできてしまいました。読み間違いもあると思いますが、二次著作権があるとすれば私にあります。aaa cafeのスペースに発表の準備をしていたのですが、aaa cafe は停止になるそうなので、HPと同じatpagesにと思いました。でもアダルト指定を受けそうな内容なので、別のブログを借りようと思います。

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