トランスジェンダー


私がトランスジェンダーという言葉を初めて意識したのは、1995年の末ごろでした。
あるお姐さんの手紙に、自分はトランスジェンダーであると書かれてありました。その人は医学の専門家でもあり、Qで始まる名前の雑誌に用語解説も書かれたとのことでした。彼女のトランスは、主として自宅内で、たまに旅先などで、今風に言えばパートタイムのトランスジェンダーということになるのでしょう。

彼女の手紙には、私のことを女性ホルモンを服用しているのだろうと決めて書かれてある部分があったので、そうではないことを返事に書きました。彼女もそれは同じでしょう。けれど私はあまり勉強をしてなかったので、自分もトランスジェンダーかもしれないとは、書きませんでした。

トランスジェンダーとは、もともとは、女性ホルモンすら手を出さずに、そのままでジェンダー(性役割)のトランスを望む人のことで、肉体の変化まで望む人はトランスセクシャルと言っていたのです。けれど1995年の段階で、私と同年代の人には女性ホルモンが徐々に広まって行ったことは彼女の手紙からも受け取れます。
性別意識はそのままで服装だけトランスしたい人のことは、トランスベスタイトというそうですが、以上の3つをまとめてトランスジェンダーと総称することもあったようで、そのことを「広義のトランスジェンダー」なんて言う人もありました。
(ジェンダーとは人間どうしの関係における性役割とか性別意識という意味。セクシャルとは生物学的な性別のこと。ベスタイトとは服装の意味です)

その後、何年かして性同一性障害(GID)という言葉が使われ出したのですが、トランスセクシャルとほとんど意味が重なっていて、ほぼ同じ意味で使う人が多かったのです。けれど最近になって誰もが性同一性障害のことを語るようになり、日本語でセクシャルといったときの語感が好まれないせいか、トランスセクシャルはあまり使われなくなったようです。そのかわり言葉の響きの良い「トランスジェンダー」を使う人が増えているようです。

そんなわけで「トランスジェンダー」の意味も、巷では3通りになってるようなのです。
つまり、

1、肉体改造はあまり望まない本来の意味のトランスジェンダー。
2、医療による肉体改造を必須と考えるトランスセクシャルの代替語から広まった「トランスジェンダー」。
3、トランスベスタイト(またはそのうちの衣服フェティシズムが動機になっている傾向を除いたもの)まで含めた広義のトランスジェンダー。

Trackbacks

コメント

まりっぺ : 2008年7月12日 11:02

トランスジェンダー
なるほど、勉強になります。
ちなみにアメリカ西海岸に住むネイティブの方に聞いたのですが、
あちらではトランスセクシュアルと言うと、性転換した男娼と
いう意味になってしまうので、一般的にはトランスジェンダーを
使うそうです。
異性者はトランスベスタイトよりもクロスドレッサーを使うようですね。
またゲイというと、男性同性愛者にも女性同性愛者にも使います。
分けるならゲイボーイとゲイガールになります。
日本で使われていたゲイボーイとは全く違う意味になりますね。

鳩子 : 2008年7月12日 13:09

トランスジェンダー
補足説明をありがとうございます。
「代替語うんぬん」のところがちょっと自信がありませんでしたので。

トランスセクシャルとは、海外でもアダルトっぽい意味へ移ってしまうということみたいですね。日本でもトランスジェンダーで代替するのは、海外からの移入とみたほうが良いかも。
ところでトランスセクシャルという名の海外サイトをいくつか見ますと、映像はほとんどシーメールさんなのですが、普通女性と区別がわからない人のヌード画像では"売り"にならないというのがあるんだと思います。でもそういうことから更に言葉の意味が広がってしまうこともあるかも。

トランスセクシャル(TS)という言葉はどんどん使われなくなってるようで、自分はTSですなんて書いたりすると、年代がわかってしまうかもしれませんね。
その点は、トランスジェンダー(TG)を、上記の「1」の意味で使う人も同様になりつつあるのですが、こちらは代替語が見つかりませんので、このまま行くしかありません。
最近は「2」の意味が「1」を圧倒しそうです。

>異性(装)者はトランスベスタイトよりもクロスドレッサーを使うようですね。
それはそれでいいんですけどね、
リンク集やサイト登録などで、分類がGIDとCD(クロスドレッサー)しかないところがあって、ちょっと困るんですね。

「ゲイガール」はちょっとびっくりしましたが、
ある本によると、ゲイという言葉の発祥は昭和20年代の日本が最初で、男性の意味のガイ(guy) から来たらしく、それがアメリカに逆輸入されたものらしいです。
気になったのでYahoo英和辞書を見ると
「guy 2 ((〜s))((米話))人々, 君たち. ▼男女, 女性のグループにも用いる」
とありますが、どうでしょうね。逆輸入された英語とは知らずにそうなった可能性もありますけど。、

guy : 2008年7月12日 18:25

トランスジェンダー
男性を表すguyは、元はgirlから派生したもので、イングランド英語では、かつてgirlという単語は男女関わりなく使われていたようです。
gaygirl、gaywomanという表現は英語圏の同性愛映画で使われているのは確認しました。やはり向こうではlesbianというと差別用語にもとられるので、代替語として使われています。lessieはもっと親しみを込める場合に使うようですよ。

鳩子 : 2008年7月12日 20:12

gay と guy
システムのトラブルか不明で、申し訳ありませんが、
コメントタイトルが「guy」となるべきで、まりっぺさんのコメントのようです。

手元の語源辞典を見たら、girlは15世紀まで男女区別なく子供の意味だったとあります。
やっぱりそうだったんですね。
日本語で女性の一人称代名詞の「わらわ」が童(わらわ)から来たというのと似てます。

gaygirl ですとか、gay と guy ではスペルが違いますよね。
Yahoo英和辞書では
「gay [形容詞] 2 陽気な 3 派手な [名詞] 同性愛……▼gayは男女ともに用いられるが, 特に性別を明らかにしたい場合はgay(男性)またはlesbian(女性)を用いる」
lesbianは今は使いにくいということですね。

スペルの違いについては、調べてみましたら、
guyは語源辞典でもwikipediaでもガイ・フォークスという人名が語源だとあります。
逆輸入説はちょっと分が悪いみたいですね。

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