『夢想兵衛胡蝶物語』と……

江戸時代の滝沢馬琴の『夢想兵衛胡蝶物語』や『異国奇譚和荘兵衛』などに、妻の出産に際して、夫もたいへんな苦痛をおぼえる擬娩(擬産)の話があるそうです。
「擬娩」については2007/1/9の記事を参照してください。

擬娩について日本では近代の学者は事実を確認していないようですが、妻が妊娠したときに夫もツワリと同じような症状をおこしたことは、日本各地にあったようで、「男のツワリ」と呼ばれています。地方によってはさまざまな方言があったようです。

東北地方ではツワリをクセといい、男のツワリのことを「クセヤミ」と言ったそうで、「病んで助けられるのはクセヤミばかり」という諺もあるとか(病気が人助けになるのはこの病気だけ、という意味でしょう)。
青森県三戸地方では「スケヤミ」、秋田県では「モチグセ」、宮城県牡鹿郡や福井県坂井郡では「アイクセ」、新潟県佐渡地方では「ハラミヤミ」、奈良県高市郡では「アイボツワリ」、大阪府泉北郡では「アイゾウのツワリ」などなど、いろんな言葉で呼ばれたようです。

また、ある医学者の随筆に、26歳の男子学生が、毎月決まったころに腹痛がおこり、尿道から出血したことが書かれているそうで、その時期には前立腺が肥大していたらしいです。稀に男性にも女性の生理に似た症状がおこるのかもしれません。上杉謙信などもこの症状だったのかも? 

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