男女の違い、父と子と母のテーマ

 著名な芸術家に女性は少ないといいますが、紫式部をはじめとする平安時代の日本の文学に関しては、「例外」という表現を使うべきなのかどうか、よくわかりません。
 けれど、浦島太郎などの昔話を語りついできたのも、アイヌのユーカラを伝えてきたのも、だいたい女性たちです。なぜ女性たちがそのような役割をになったかというと、ユーカラに古い神々が登場する物語が多いことがヒントになると思います。昔話や伝承文学といったものの古い形は、神謡であり、神々が自ら語ったことを特別な女性が聞き取って言葉に発したものだといわれるのですが、そのような古い神や自然の中から言葉を引き出す能力が、女性により多くそなわっていたということなのでしょうが、この話の先はとても難しくなりそうです。ただ、女性だけでなく、トランスジェンダーのような人もそれができたという歴史の例が多いことを付け加えておきます。

 男女は人間的には平等なのですが、性による違いや特質の差があります。その違いについて、肉体的な特徴などから説明するだけでは貧しい気がします。
 女と男のいちばん大きな違いは、母と父との違いのことかもしれません。
 母から見た子は、自らおなかをいためて生んだ子であって、そのように子に愛情を注ぎます。しかし父から見た子は、確実に自分の子であることを証明する方法はなかったのです。父と子の関係は媒介的でもあり、規範上の関係にすぎないようなところがあります。そうやって男は規則や法律を作ったり論理を重視するようになったのかもしれません。

 実の父を疑うというテーマの小説や物語は少なくないと思いますが、日本史上さいしょに父を疑ったのはヤマトタケルという人かもしれませんね。
 むかし石堂丸という少年が父を訪ねて高野山に入って僧の弟子になった話がありますが、その僧は実の父で、戒律のために父であるとは名のらずに生涯師弟関係をつらぬいたそうですが、母と娘ではそういうことはできないかもしれません。

Trackbacks

忘れな草 : q130s s0竜lp : 2005/5/3 07:40

最近、寝ている間に、夢を観るようになりました いつ頃からかは判らないけど夢を観なくなった。そして、いつ頃からか、たぶん10日くらい前からか、夢を観るようになった 早寝するようにしたから眠りが深くなった、ってだけかも知れないけれどもが。ともかく観るんですわ。...


コメント

雨庭みどり : 2005年5月3日 21:50

Re:男女の違い、父と母(05/02)
すみません^^頻繁にお邪魔しまして…m(_ _)m
ところで、記述の最後の石堂丸のお話は信州の
刈萱(かるかや)さん(往生寺)の話ですね^^
若いころ、長野市に住んでいたことがあるので、
私はそのお話、すごく親しみをもっています。
以前、そこのお寺では、かるかや伝説のお話を
ご住職が語りで聞かせてくれていました。
実の親子と知りながらも戒律を守り名乗らぬ父。
師が父であることを悟りつつも師事を続ける子。
印象深い伝承です。仏の道という上位の規範に
従うことと人の自然の情との板ばさみ…。結局、
悲しい結末ではあっても、一緒に過ごした時間、
父と子は名乗れずとも幸せだったのではないか…
な〜んて素直に思いながら聞いていた私でした^^。

鳩子 : 2005年5月4日 11:56

たびたびありがとうございます
雨庭みどりさん
>石堂丸のお話は信州の刈萱(かるかや)さん(往生寺)の話ですね^^
僧になる前は福岡県のほうにいたらしいですが、石堂丸が一人立ちしてから信州へ移住したようですね。
みどりさんは福岡にも縁があるようで、石堂丸の生まれかわりなのかも???
高野山は女人禁制ですが、長野の善光寺は女性の参詣を広く奨励してましたし、女性たちはみな石堂丸の話に涙を流したことと思います。悲しいお話ですけれど、父の刈萱さんも男らしかったですしね。長野へ行った理由は知りませんけど・・・・
ブログって楽しいですね *^o^*
↓トラックバックしてくれた人も、いろいろ考えてらっしゃる女性のようでした。

鳩子 : 2005年5月5日 01:24

父と子と母のテーマ
 自分で再読してみましたが、著名な芸術家に男性が多いことの説明にはなっていません。けれど、哲学者に男性が多かったことの説明の一つにはなっていると思います。
 後半部分の内容についてのヒラメキがあってから一気に書いたので、文章的におかしい部分がありますが、父子関係についての視点は今後の私の記念になりそうなので文章はそのままにしておきます。
 男性が道徳や論理を重視するようになったのは、父と子の争いを回避するためというのが最初の形だったのでしょう。けれど父と子の争いを目の前にして、母はただ無力なだけだったのでしょうか? 決してそんなことはないと思いますが、それは新しい別のテーマです。

鳩子 : 2005年5月9日 17:47

Re:父親の自覚というか
男女平等△推進員さん

男性の場合、子どもができて父親の自覚ができてしっかりする人も多いですが、倫理観の確立に負うことが大きいと思います。
男性の犯罪者が多いのも倫理観に歪みがあるとそうなるわけで、女性の場合はそれほどそういうものに影響されないようなところもあるかもしれませんが・・・・?

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