歩き方のお話

 犬や猫と同じ哺乳類の人間が、二歩足で立って歩くというのは、よく考えてみれば不自然なことなのかもしれません。そうして人は、長い年月のうちに無理がたたって、腰痛になったりするのかもしれません。
 他の哺乳動物は、背骨と後ろ脚をまっすぐ直線に伸ばすということができません。人間の場合は後ろ脚を更に後方へ反るように伸ばすことができます。人が歩くときには、一本の脚は常に後方へ反るように残ったまま、からだをささえます。
 とはいえ、人の脚は前方へは胸に付くまで曲げられますが、後方へは少ししか曲がりません。人間の自然な歩き方というのも、後方へ残した脚を無理なくまっすぐ伸ばせるかが、見た目の上でも健康上からも大事なのだと思います。

 背骨が屈んで立つ姿勢だと、腰骨は後方へ傾いてしまいます。腰骨が後ろへ傾いたぶんだけ、脚を後方へ曲げるのが難しくなるのは当然です。その姿勢で同じ歩幅を保つには、ひざを常に曲げて歩くことになるでしょう。そのような姿勢と歩き方が腰痛の原因になるのかもしれません。
 そういう背骨が屈んでひざも曲がる歩き方では、上体に反動がつくような感じになって、屈んだ背骨が深く屈んだり起きたり、わづかですが上体の屈伸運動が発生します。高めの位置にしたベルトがすぐ落ちてきてしまうというのは、そのような動きが原因かもしれません。
 ひざを曲げずに脚を前にも後ろへもまっすぐ伸ばして歩くには、腰骨が前に傾くような姿勢、背筋を伸ばして背骨が後ろへ反るような姿勢が、やはりいちばん無理のない姿勢であり、しかも綺麗に見える姿勢なのだということがわかると思います。

 以上は、二本足で歩くときの前後の足の動きについてでしたが、今度は左右の動きについてです。(つづく)

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