中世の僧の世界

 室町戦国時代には日本中を旅して歩いた修行僧のような人が多かったらしいですが、なかには色白の美貌の若い僧もいて、宿をとった先で急にからだが異常をきたし、特に下半身が熱を帯びたりとかして……、一晩のうちに女性に成り変わってしまった、という話がいくつかあります。そして僧をやめて女性としてその土地で結婚して普通に暮らすようになったということです。
 女性の半陰陽だったのかもしれません。けれど一般には性同一性が確立されない人たちが生きてゆくための「受け皿」としても、僧侶の世界があったように思えます。男だけの社会だから男色が発達したというのではなくて、そういう人たちを救済する組織としても機能していたのでしょう。女性に成り変わってしまった場合は、俗の生活に戻りますが、そうでない人たちは一生涯、僧で暮らすのでしょう。そんな生活に憧れることもあります。

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